齋藤正樹さんの演奏で、ラフマニノのFragments』断片 変イ長調。2分ほどの短くも美しい小品です。
1918年、ラフマニノフはロシア革命の混乱から逃れるためアメリカに亡命し、ピアニストとして活動してしますが、「断片」は亡命する前の1917年の作品です。
どのような心情で作曲したのかは本人しかわかりませんが、溜息、やるせなさ、焦り、戸惑い、諦め、様々な感情が「断片」のように迫ってくるようです。曲は静寂にはじまり、躍動的な中間部を経て、再び静寂にたどり着きます。